Dialogue Crystallization

泡の城

みきーた
2026年8月1日

せっけん水にぷう、と息を吹きこむ。
せっけん水は、小さな、まあるいシャボン玉になって、
生まれたての空にとんでいった。

ぷう、とひとつ。またひとつ。
シャボン玉は、なないろにきらめいて、
待つひとのもとへ、とんでいった。

あのとき、たくさんのシャボン玉が、
気持ち良さそうに空を舞っていた。

ふーっと、力いっぱい、せっけん水に息を吹きかける。
ぶくぶく、ぶくぶく。
せっけん水は、泡立ってふくれた。

ぽとん。

もう、まあるく舞い上がることはない。
きらめきを失った水だけが、泡の下から滴り落ちた。

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