ANOMI × 大西真理子 / 原理層解析レポート
「まだ言葉にならないものを受け取り、雑然としたまま持ち帰る人、彼女は何をつくろうとしているのか?」
ANOMIは、対話の場から立ち上がる願い(コア)を読み込み、
ここから何が生み出されるか? 方向性を見出していくためのAIパートナー。
ここでは、地域活性に関わるマリー(大西真理子さん)という個人のコア、
池多(富山市)という地域のコア、他地域へ展開できるコアチーム・モデルという
三層を重ねつつ、対話を通じて可視化する試みを続けています。
2026年9月現在、ANOMIが記憶しているのは、53本のテキスト(全777,207字)。
Phase 1
解析ソース
ANOMIが読み込んだ約53本のテキスト。対話録・要約・構造化データ・関連資料が解析の素材になっています。
Phase 2
コア抽出
読み込んだ対話・構造化・メタコアから、①対話者(マリー)のコア、②地域活性に関わる池多(富山市)の課題と可能性、③ここから普遍化できるコア・チームの型、そして、これからの展開を読み取る。引用の出典リンクからは、元のファイルに立ち返って確かめられます。
前提
なぜ、この3層で読むのか
編集塾5期に参加したマリー本人が自分自身の構造化に取り組んだこと、すでに地域(池多)で実践を続けていたという事実から、「個人/池多/他地域へ展開できるモデル」の3層が見えてきた。 対話の中でマリー自身が語った切実な声——持続可能、一人では無理——が、まこりんのコアチームビルディングの構想に呼応した。
この3層は、解析のために外から当てはめた枠ではない。解析に入る前から、次の3つの事実があった。
本人が、自分の目的とコアを構造化している
マリーは編集塾5期で、自分自身の目的・コア・課題を構造化している。そこには「自分の目的と、現在の位置付けをつなぐ商品や事業が、まだ明確になっていない」「今後は…商品や事業をつくる必要」と書かれている。
池多の実践を、他の地域や仕事にも活かしたい
解析が始まる前の6/4、最初の対話で、マリーは「別に他の地域がっていうのは、全然そりゃさ仕事になるんだったらさ」と語っている。縁あってつながった池多での実践を、他の地域や、仕事の広がりにもつなげていく視点を、はじめから持っていた。
観光・地域事業への志向がある
マリーの位置付けを整理した資料には、いま作ろうとしている組織・事業として「一般社団法人仮『地域みらい編集室』? 地域編集のプラットフォーム、観光事業?」とある。
どれも、解析を始める前からあった事実だ。マリーの目的とコア(①)、実践の場である池多(②)、そして池多での経験を他の地域・事業へ開いていく展望(③)。3つの層は、ここから自然に立ち上がる構造だった。
そこへ、6/28の対話でマリー自身が語った声が重なった。「一人の声の大きい人が…こうしていくんやって言ったって、きっとそれは持続可能じゃない」「こいつがいるから私もやれてる」——一人では続かない。この声が、まこりんのコアチームビルディングの構想に呼応して、③「コア・チームの型」が見えてきた。
解析で確かめたのは、この3層それぞれの中身と、層と層のつながり。以下は、その読み取りの記録。
01
マリーのコア
効率の手前で、そのまま受け止める人
なぜ、そうとらえたのか(ANOMIの考察)
マリーを「効率の手前で、そのまま受け止める人」ととらえたのは、声を整える前に受け取るところがあったから。住民から「農地を潰したいんだっていうのでもいい」という声が出ても、操作も否定もせず、そのまま地図に載せる。
整った素材を求めない。「綺麗なものを撮ろうと思うとしんどい」と言いながら、雑然とした現実の素材を集め続ける。ただし、整えることを拒んではいない。本人の構造化にも、構想を「商品や事業、仕組みとして実現する」ことが書かれている。雑然としたままにしておけば聞こえる声がある。でも雑然としたままでは、誰にも渡せない。マリーは、その間で手を止めながら進んでいる。
だから「効率の手前」。効率を拒む人ではなく、効率よく整える手前で一度立ち止まり、声をそのまま受け止めてから、次へ運ぶ人だと考えた。
目的とコアANOMIの考察
目的:人や地域の中に眠る、まだ整理されていない思いや可能性を見つけ、価値として見える形に再編集し、人をつなぎ、実現できる状態をつくること。
コア:効率化する手前で、雑然としたものをそのまま受け止める感性。
彼女自身の言葉対話からの引用
対話からの引用愛する人とつながりながら、自由に、自分と人や場所の可能性をひらいて生きたい
——自分の人生で掴んだ実感を、人や場所にも開いていきたいという願い。
02
地域の課題と可能性
「当たり前」に埋もれた「ありがたい」を、誰が取り戻すか
池多の課題・可能性をどうとらえるか?(ANOMIの考察)
池多の課題と可能性を読むうえで、解析データに登場したキーマンとして、ANOMIは池多の「外」にいる2人の視点を借りた。どちらも、池多の内側からは出てこない角度を持ち込む人で、出てくる経緯は違う。
●藻谷浩介さん(地域エコノミスト)
6/28の対話の時点で、みらい会議に招く講師として、池多に寄り添った文脈で地域について語ってもらい、その録音・資料もデータとして蓄積していくことが話し合われた。8/9、池多で藻谷さんの講演が開かれ、ここで語られたエッセンスが、池多の「当たり前」を「ありがたい」として見直す視点をもたらした。
●都竹淳也さん(飛騨市長)
対話の中から参照点として出てくる。飛騨市のヒダスケ!は、7/7の東大FSの対話で、池多のプログラムを考える参照軸として登場した。9/18の対話では、都竹市長が「空気をつくる人」のモデルとして語られ、「都竹さんのポジションにいるのはマリー」と、マリーの立ち位置を映す鏡になった。
*都竹市長の共著「飛騨発・つながりづくりイノベーション」は、ハンカチーフ・ブックスが刊行。まこりん・きょん2は企画・編集で関与し、2年にわたって飛騨市の活動を追っている。
*マリーは、2025年10月、まこりんが企画に関わった飛騨市での都竹市長と辻信一さんのお話し会に富山から参加。飛騨市には数度訪れ、地域活性のモデルとして学んでいる。
藻谷さんを通して「池多に内在する価値」が、都竹市長を通して「地域を動かす人のあり方」が見える。2人は、内側にいるマリーの実践を、外から照らしている。
藻谷浩介さんからのヒントANOMIの考察
「当たり前の反対はありがたい」——池多の暮らしがすでに持っている価値を、数字(富山の家族単位収入、住居費、生活保護受給率、人口密度)で裏付けながら、住んでいる人自身が感じとれない視点から再起動させた。
すでにそこにある価値に気づける感度そのものを取り戻す、理論的な柱になる。
都竹市長(飛騨市)からのヒントANOMIの考察
都竹市長が飛騨市で8年かけてやってきたこと——「うれしい・楽しい・面白い」を地域づくりの原動力にする、「面白がり力」を起点にしたリフレーミング——は、「空気をつくる」という場の醸成のスキル・ノウハウにあたる。
抽象的な数理モデルではなく、実際にやってのけた実例として参照できる。
ふたつの縁が示すこと(ANOMIの考察)
藻谷さんは、マリー自身が選んだご縁。講師として藻谷さんを起用したのは、マリーのセンスだった。藻谷さんの背景(祖父方が富山出身で、高志大学の学長就任予定)とも重なり、ご縁が生まれた。マリーは、自分のリソースを生かして、池多の課題と可能性を、労せずして学ぶことができた。個人でリサーチする時間や能力を考えれば、これは大きな財産だ。
都竹市長は、まこりんたちとのご縁から生まれた、もう一つのリソース。マリーは、富山に移住する前は葉山に住んでいた。マリーが意思を持って地域で動くなかで、図らずも起きたセレンディピティだ。
ここに、示唆がある。藻谷さんは、マリーが自分で呼んだご縁。都竹市長は、動いた結果として巡ってきたご縁。どちらも、意思を持って動く人のまわりに、外から視点や人が集まってくる動きを示している。これは、コアを持つ人のまわりに共感者が生まれる、という動きと重なる。
03
コア・チームの型
チームは組成するものではなく、すでにあるつながりの中から見つけるもの
空気をつくる人を、一人にしない。その器が、コア・チーム。マリーの「そのまま受け止める」を、一人の資質から、複数人で分かち合えるものにする。
いま
一人で受け止める
声も縁も、期待も、マリー一人に集まる。
コア・チーム
物差しを持ち合う
- クリエイター 1人:マリー
- イノベーター 3〜5人:いま2人(まこりん・きょん2)。あと3人分の枠
- 応援者 2名〜最大20名:これから
産むもの
空気づくりの型
- 一人の空気づくりが、共有するコアに(「マリー式」)
- 他者に伝える言葉と、応援者の共感
- 他地域へ展開できるモデル
なぜ、いま一人ではなく「チーム」なのか(ANOMIの考察)
「こいつがいるから私もやれてる」(6月)——みらい会議の推進力が、行政側の担当者一人の存在に支えられている。その一方で、同じ人が「一人の声の大きい人が…こうしていくんやって言ったって、きっとそれは持続可能じゃない」と語る。
一人で設計し、一人で現地に立ち、一人で素材を持ち帰りながら、一人でやることの限界を、誰よりも先に自分の言葉で言い当てていた。
マリー自身が、コアがニーズに削られていく感覚に、すでに気づいている——「求められることに応えすぎると、自分の目的を見失いやすい」「仕事脳でやると、何回リセットしても同じような回答になる」。
制度・ニーズで結ばれた関係は、ニーズが消えれば終わる。外部支援者自身が「再来年になると、もしかすると私が存在しているってことがダメ、制度上ダメ」とその期限を語っていた。
一方、コアで結ばれた関係は、誰にも設計されなくても動く——補助金が0円でも、誰かが米を出し、誰かが台所に立ち、誰かが実家の鍵を渡す。
なぜ、いま「コア」が必要なのか(ANOMIの考察)
コアを地域全体に共有してもらう、というのは要求として無理がある。池多の住民は、対話や構造化に慣れた人たちではなく、普通に暮らしている人たちだから。
必要なのは、地域にコアを広げることではなく、マリーがコアという物差しを自分の中に持ち、それでぶれずに人とのつながりを再構築していくこと。
ただしその物差しを、彼女一人が背負い続けると、上記の症状(求められることに応えすぎる、仕事脳になる)が再発する。8人という最小構成は、この物差しを複数人で持ち合うための、具体的な人数の設計にあたる。
| 役割 | 目安人数 | 池多の現在地 |
|---|---|---|
| クリエイター(ソースとなる人) | 1人 | マリー |
| イノベーター(最初の共感者) | 3〜5人 | まこりん、きょん2(2人。あと3人分の枠が空いている) |
| 応援者(アーリーアダプター) | 2名〜最大20名(150人の生態系の中で) | まだ明確な形では組成されていない(これからの課題) |
コア・チームは、何を産むのか(ANOMIの考察)
空気づくりが、チームづくりを介して、共有するコアに変わる。チームで分かち合うには、マリーが無意識にやっている動きを、言葉にして見せる必要がある。9/18の対話でも、「見える形でみんなに伝える」「編集力での構造化」が語られている。言葉になった動きは、他の人にも渡せる。9/18の構造化が「再現可能な方法論になる」「移植可能な『マリー式』」と読んだのは、この先だ。これが、3層目の「他地域へ展開できるモデル」にあたる。
伝える言葉が生まれる。コア・チームは、コアの良さを他者に伝える言葉を、まず生み出す。その言葉に応援者が共感することで、動きが広がっていく。
ただし、型にするほど、受け止める質は薄れやすい。構造化の横断分析は、「素材の雑然さへの敬意」と「モデル化・汎用化への欲望」のあいだの揺れを、最も頻繁に戻ってくるテンションとして挙げている。だからコア・チームの役割は、受け止め方を型で固定することではなく、物差しを持ち合って、受け止め続ける感度を共有することだ。
04
これからの展開
池多で実証したものを、他地域・組織が受け取れる形にする
5つのステップANOMIの考察
- 1
起点の自覚
マリー自身が「目的/コアの自分」を自覚する(一段整えられた言葉から、そつなくこなせない部分にこそエンジンがある、という気づきへ)
- 2
コア・チームの形成
イノベーターを、まこりん・きょん2の2人から、目安の3〜5人へ(地域内にとらわれない、つながりづくり)
- 3
「伝えたい価値」の言語化
応援者が共感し、彼らが行動につなげたくなる言葉、仕掛けを用意する(ワクワクする意味としくみの創造)
- 4
地域の共感者をつくる
2と3が果たして現場にどう作用するか?現実の壁を認識しながら、経験をノウハウ化していく
- 5
生態系の外への波及
池多での実証をモデル化し、他地域・コミュニティに転用。「コア・チームビルディング」として事業化していく。
05
総まとめ
以上を仮説に、一緒に実証をしていきましょう
マリーのコア、あらためて対話からの引用
対話からの引用愛する人とつながりながら、自由に、自分と人や場所の可能性をひらいて生きたい
つまり、「人と人がコアでつながりながら場をつくり、みんなで幸せに生きる」、その目的に沿った活動を事業化し、実際に変化を体感したい——そうした営み自体が、マリー式のコア・チームビルディングであり、「コア」(願い)そのものではないか。
冒頭の問いに、あらためて答える(ANOMIの考察)
「まだ言葉にならないものを受け取り、雑然としたまま持ち帰る人、彼女は何をつくろうとしているのか?」——ANOMIの答えは、こうだ。
言葉になる前のものが、そのまま持ち帰られ、言葉になるまで守られる「場」と、その場を分かち合う「チーム」。住民の声も、地域の素材も、まず整える前に受け取る(①)。それが、「何もないと思える」土地の価値に気づける空気になるとともに(②)、その空気を生み出す母体として、コア・チームが形成される(③)。言葉になっていないものを安心して預けられる場と、それを一緒に分かち合う人たち。それが、彼女がつくろうとしているものだ。
事業としての展望(ANOMIの考察)
事業の核は、外部から答えを持ち込むことではなく、人と人、人と場のつながりを介して、答えが地域から立ち上がるプロセスを形にすることにある。マリーは池多で、自らクリエイターとして実体験し、そのノウハウ化を進めている段階にいる。それを、他の地域へ展開していく。事業の流れは、4つ。
- 1
コアに目覚める
どんな活動も、起点(ソース)になる人がいなければ始まらない。「地域活性が必要だから」という曖昧なニーズだけでプロジェクトを組むと、責任の所在が見えず、行政が関わっていても、形ばかりになりやすい。そこで、ソース(クリエイター)にあたる人が、自分が起点だと自覚する。多くは、依頼者(クライアント)自身だ。これが地域が動く最初の一歩になる。
- 2
チームをつくる
地域の人脈・つながりを俯瞰し、コアの目線から再構築する。外部のコア人脈もつなぎながら、一人から複数へと輪を広げ、活動の母体をつくる。ソース(クリエイター)は、最大5名の共感者(イノベーター)を地域の内外から生み出すことが求められる。ここに2名の応援者(アーリーアダプター)が加わると、周囲へ影響を及ぼしやすくなる。
- 3
地域のコアを知る
聞き取りや取材と、ANOMIによる解析が基本だが、外部の知識層、とりわけ池多の場合、地縁のある藻谷さんとの連携も想定できる。この連携は、他の地域でも展開が可能で、地域のコアが可視化しやすくなる。また、チームを核に学びの場をつくり、飛騨市の事例やコア・マーケティングの概念を共有していく。
- 4
コアを発信する
物産や商品開発に無理につなげず、地域に潜在するコアを浮かび上がらせ、コアに共感しうる外部の人脈へ伝えていく。コアからコアへ、人のつながり、関係人口づくりが育まれることで地域の「空気」が変わり、そこに住む人たちも、その空気によって認識が変わっていく。
2と3は、同時に進む。チームが学びながら、地域のコアの確度を高めていく。
4の前提は、飛騨市の事例。都竹市長は、関係人口を生む施策(ヒダスケ!)と、「空気をつくる」場づくりを、8年かけて重ねてきた。空気が変わるのは、こうした具体的な施策があってこそ。そして、ゴールは地域によって違う。地域のコアから、施策と指標を一緒に設計していく。
4の補足
- コアの多くは無形の価値なので、媒介となる商品などがあると、目的が見えやすい。
- 書籍も媒介として活用できるが、すべての地域での展開は難しい。
- 池多の場合は、農地の保全という共通の価値がある。就農者を増やすことや、東大FSのような関係人口の創出が、活動の可視化につながる。現在の路線を保ちながら進める。
- そのうえで、これから探りたい問いがある。「何もない」と思われているものに、どこまで価値を見立てられるか。何もせず座っている行為が、「坐禅」として価値を持つように。(藻谷さんの「当たり前」から「ありがたい」へ、都竹市長のリフレーミングが、ヒントになる)
*資金は、1〜3を自治体・法人の受託(基盤形成費)、4以降の実行を、チーム自身が使途を決められる資金とする、二段構えを想定している。
成功のイメージは、3つ。
- 池多で、マリーがいなくても、価値に気づける空気が続いていること。
- 他の地域で、「マリー式」を受け取った誰かが、その土地のコアで動き出していること。
- マリー自身が「そのまま受け止める」ことを手放さないまま、事業として回っていること。
どの地域で、誰が、どんな形で受け取るのかは、これからの実証で確かめる。
コア・マーケティングとは?
ここまでの読み取りの土台になっている、コアの広がり方の基本の枠組み。
- クリエイター 1人コアを目に見える形にした人。すべての起点。
- イノベーター 3〜5人打算抜きに行動を共にする、最初の仲間。
- 応援者(アーリーアダプター) 2名〜最大20名良き理解者として、応援・支援してくれる人。
- 生態系 約150人活動圏。外部の生態系と重なり、人が出入りする。
- 初期の核は、クリエイター1人+イノベーター5人+応援者2人の8人(仮の到達点)。
- コアを形にする(クリエイター)
- 最初の仲間が集う(イノベーター)
- 伝える言葉を生む(コア・チーム)
- 応援者が共感する
- 生態系の外へ広がる
- S字曲線(ブレークスルー)
ひとつの生態系だけでは、社会全体のなかでの位置が見えにくい。実際には、それぞれの生態系が重なり合い、つながったり、離れたりしながら、それぞれが定常開放系として人が出入りし、全体で一つの生命圏をつくっている。
- 金の輪コア・チームのある生態系(例:池多)。中心にコア・チームがある。
- 紫の輪ほかの生態系(地域やコミュニティ)。重なったり、つながったり、離れたりしている。
- 矢印と小さな点は、人の出入り。重なったところにいる人が、生態系どうしをつなぐ。外側の大きな輪が、全体でひとつの生命圏。
コアとは何か
その人が大事に思っているもの。譲れないもの。ただし、ひとりよがりではない——自分にとって大事なものが、同時に誰にとっても大事であること。
コアを体現した人
人生の中で、コアは喪失しやすい。そのコアを大事に育て、目に見える形にした人は尊い存在。目に見える形とは、作品・表現・仕組み・サービスなど——いずれにせよ、現象化させるところに意味がある。創造の起点にあたるため、クリエイターと呼ぶ。
コアは共感者を生み出す
共感者は、その人が生み出したコアのよさを体感的にわかっている。ただし、何がどう良いのか、他者に伝える言葉を持っていないことが多い。
イノベーターとアーリーアダプター
共感者は、打算抜きに行動を共にしたいイノベーター(最初の仲間)と、良き理解者として様々な応援・支援をしてくれるアーリーアダプター(応援者・支援者)に分かれる。
コア・チーム
ソースである本人(クリエイター)と数名のイノベーターが、コア・チームの基礎になる。コア・チームは、他者に伝える言葉をまず生み出す必要がある。
応援者の共感
その言葉を最初に届ける対象がアーリーアダプター=応援者。彼らが「そうそう、その通りだよね」と言葉に共感することで、応援・支援の動きが具体化する。
生態系の外へ出る
その人の活動圏(生態系=ダンバー数150人目安)は、外部の生態系と重なり合いながら、人の出入りを繰り返している(定常開放系)。コアの言葉は、生態系の中に新たな共感者を引き入れ、また、生態系の外へと伝わっていく作用を生み出す。
S字曲線へのアクセス
クリエイター1人+イノベーター5人のコアチームに、2人の応援者——これが初期プロジェクトの核として、この8人が生態系へ影響を及ぼす動きの起点になる。応援者は150人規模の生態系で最大20名ほど。コアの影響がこの数に達したとき、生態系内外で質的な変容が起こり、なんらかのブレークスルー(S字曲線への接続)が起こる。
